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  バリアフリーが街を変える
  rec デンマークのユーザーデモクラシー

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バリアフリーデザイン研究会編

日本初の低床路面電車が走った街、熊本。
そこでは低床バス導入運動、市民主催の試乗会、民間建築のバリアフリー表彰、欧州バリアフリー手作り視察ツアーなど変革を求めて活動し続けた市民がいた。
障害当事者と建築・医療・福祉関係者、行政・研究など異種異業ネットワークによるまちづくり記録。

A5・176頁 学芸出版社
定価1800円十税


    序章 バリアフリーデザインヘのめざめ

1 間題解決のあり方…暮らしやすさを求めて
2 建築のみ、福祉のみ、医療のみでは解決しない間題に直面
3 高齢者、障害者が公の場でモノを語る
  コラム 言葉としての「障害」と「バリアフリ-」
  コラム 奥の深いバリアフリー(心身の障害を考えて)
  コラム バリアフリーの認知度
  コラム バリアフリーの導入と受容


    第1章 車いす市民、街へ出る

1 最初は移動の間題から
2 卓いす障害者、街へ出よう
3 障害者自立支援センター
  「ヒューマンネットワーク・熊本」の設立
4 勝手に表彰してしまおうの精神から生まれた
  バリアフリーデザイン賞
5 リフト付バスからノンステップバスヘ
6 ノンステップ電車導入までの経練
7 ヨーロッパでの驚き…バスのハイデルベルク
8 ヨーロッパでの驚き…路面電卓のグルノーブル
9 帰国後の市民運動
10 動き出した市民迎動
  コラム 電車、一つ持って帰ったら?
  コラム ハンドリムから見えてきたもの
  コラム 誤解されてしまったバリアフリーデザイン


    第2章 低床バスは、なぜ増えない

1 低床バスが実現するパリアフリー
2 市民が動き、低床バス普及へ
3 路面電車ブーム
  コラム ペビーカーと電卓に乗る
  コラム 自転車も誤解だらけ
  コラム 長すぎる言葉「超低床ノンステップバス」
  コラム パリアフリーデザインとユニバーサルデザイン

  ヨーロッパツアーでみつけたバリアフリーまちづくり
  ハイデルベルク/フランクフルト
  グルノーブル/ケベンハウン(コベンハーゲン)
  欧州鉄道のパリアフリー対策



    第3章 街で実践するバリアフリー

1 都市交通と研究会の関わり
2 実践から得られた啓発の手法
4 専門家だけには任せられない
5 遠慮する市民像
6 行政とのパートナーシッブヘむけて
7 市民参加の発想でバリアフリーを
  コラム運輸連合


    第4章 残された課題

1 低床路面電車と熊本1990−2001
2 残された課題
  コラムLRTとは何?

チラシのダウンロード
http://http.tram21.info/ur-BarrierfreegaMatiwoKaeru-tirasi

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デンマークのユーザー・デモクラシー
福祉・環境・まちづくりからみる地方分権社会

朝野賢司、生田京子、西英子、原田亜紀子、福島容子
新評論(2005年3月発行)320頁 \3,150 ISBN4-7948-0655-8
               
新評論出版案内 2005年2月号より

ユーザー・デモクラシー。聞きなれないことばである。デンマークを含めた北欧諸国には、私達を魅了する文化、生活、社会システムがあり、日本ばかりでなく世界中からも熱い視線が注がれている。しかし、これまで取り上げられたデンマークやそのほかの北欧諸国を紹介する文献の中にこのことばは見当たらない。難しい専門用語のように見えるが、意味するところはとてもシンプルだ。

デンマーク語で「Bruger Demokrati」と示されるそれは、日本語では「利用者民主主義」と訳すことができる。つまり、高齢者福祉、育児、教育、医療などのいわゆる社会保障における公共サービスを享受する特定のユーザー(利用者)を、地方自治体の政策決定および実施過程に直接参加させる概念である。デンマークは、1970年代に大規模な地方自治体の再編成がなされ、地方分権がヨーロッパでも最も進んでいるといわれる。

このユーザー・デモクラシーの概念が初めて政策に取り入れられたのは1983年の近代化プログラムの発表後であり、保守連立政権誕生を受けてからである。
公共支出の抑制が第一とされる中で、単に規制緩和や行政の効率化に走るのではなく、デンマークではユーザー・デモクラシーを法制化し、市民参加を推し進めることによって独自のモデルを構築してきた。

本書は、このデンマーク発祥の市民参加概念であるユーザー・デモクラシーの実現をさまざまな角度から論じることによって、地方分権型協働社会が前提とする市民参加とは具体的にどのようなものかを明らかにし、将来のわが国のあり方について問題提起することを目的としている。デンマークで縁あって出会った筆者を含めた若手研究者五人が、デンマークでの日々の暮らしや専門分野(行財政、高齢者福祉、まちづくり・都市計画、環境政策)を超えた議論を通して共有したデンマークの協働社会について、そのキーワードの一つであるユーザー・デモクラシーを具体的に紹介する。

   はじめに

   第一章 ユーザー・デモクラシーを支える地方分権型行財政システム

   第二章 ネットワークが支える個別ケア

   第三章 「小さな地区」における福祉の実践

   第四章 高齢者団体

   第五章 高齢住民委員会について

   第六章 デンマークのまちづくり

   第七章 地方環境エネルギー政策

   おわりに

    http://http.tram21.info/ut-challenger-2.mht

  大熊由紀子の書評
    http://http.tram21.info/ur-challenger-f5.mht





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